心の健康がもたらす美しさ

美容家という仕事柄、これまでたくさんの女性たちと接してきました。メイクやスキンケアの方法をお伝えする中で、ある共通点に気づいたのです。それは、見た目以上に「心の在り方」が美しさに深く関係しているということ。
丁寧にメイクしても、肌をしっかりケアしても、「何か物足りない」と感じることがありました。一方で、ナチュラルな装いでも、ぱっと空間が明るくなるような魅力を放つ方もいらっしゃいます。この違いは、表面的な美しさだけでは説明できません。
そこで今回は、心と美しさの深い関係について、お伝えしていきます。
外見だけを整えても「なんだか疲れて見える」理由
お客さまと向き合う中でよく感じるのが、「肌は整っているし、メイクも丁寧。だけど、なぜか元気がなさそうに見える」ということです。
実は、これには大きな理由があります。それは心の状態が外見に現れるということ。いくら外からキレイに見せようとしても、心が疲れていたり、不安定だったりすると、それは無意識の表情や姿勢、肌のトーンにまで影響を与えてしまうのです。
「整って見える人」は、心のバランスが取れている
逆に言えば、特別なメイクや高級なスキンケアを使っていなくても、「なんかキレイだな」「この人、雰囲気が明るいな」と感じる人は、心が整っている人が多いです。
自分の気持ちを大切にできている人、しっかり休んだり、好きなことに時間を使ったり、誰かに話を聞いてもらって気持ちをリセットできている人。
そういう人は、自然と表情がやわらかく、瞳も生き生きしていて、話す声にも落ち着きがあります。
美しさは「内側→外側」の順で、にじみ出る
美しさは、外側から作るものと思われがちですが、本当に印象に残る美しさは、内側からにじみ出るものです。
たとえば、更年期やホルモンバランスの変化に悩んでいる方も、心のケアを少しずつ取り入れることで、表情がやわらかくなり、肌の質感まで変わることがあります。
これまで多くの方をサポートしてきて、「心が変わると肌が変わる」という言葉の意味を実感することが何度もありました。
心の健康を育てる3つのセルフケア
では、どうすれば心の健康を整えて、内側からの美しさを引き出せるのでしょうか?
ここでは、美容家の私が日々の生活の中で実践している、心を穏やかに保つためのセルフケアを3つご紹介します。
自分の気持ちを「書いて整理する」
モヤモヤした気持ちや、うまく言葉にならない不安は、心の中にため込んでいるとじわじわと疲れにつながります。
そんなときは、ノートやスマホのメモに「今の気持ち」「思っていること」をそのまま書き出してみてください。ポイントは、誰にも見せない前提で正直に書くこと。
書くだけで気持ちが落ち着いたり、意外な気づきが得られることもあります。
深い呼吸を意識してみる
忙しい日常の中では、呼吸が浅くなりがちです。浅い呼吸は交感神経を優位にして、緊張や焦りを生みやすくなります。
1日に数回でいいので、3秒吸って、6秒吐く深い呼吸をしてみましょう。
たったこれだけでも、自律神経が整い、心の緊張がゆるみ、肌にもやわらかさが出てきます。
「できない自分」も受け入れてあげる
私たちはつい、「ちゃんとしなきゃ」「もっと頑張らなきゃ」と思ってしまいがちです。でも、それが続くと心が疲れてしまいます。
うまくいかなかった日も、予定通りに動けなかった日も、「それでも大丈夫」と言ってあげることが心の回復にはとても大切です。
完璧じゃなくていい。美しさは、そういう「ゆるし」の中にあると私は思います。
美しさは心の余白から生まれる
毎日忙しく過ごしていると、つい自分の心の状態に目を向けることを忘れがちです。でも、本当に美しくありたいと願うなら、まずは心に余白を作ることが大切。心の健康が整えば、それは必ず外見にもあらわれます。
肌やメイクのテクニックも大切ですが、それ以上に「心が満たされていること」が、何よりの美しさの土台になります。
今日から少しだけ、自分の心に目を向けてみませんか?それが、あなたの美しさを底上げする第一歩になるはずです。